モノが売れないと言われる時代に消費を研究している人のブログ

広告会社で、消費について研究しているサラリーマン(広告会社なのに、名刺の肩書は「研究員」笑)のブログです。

コト消費とは結局なんなのか

www.nikkei.com

 

この記事の出来不出来はさておき(個人的には意味不明な記事だと思うが…)。コト消費ってワードが乱発されているので、いったいコト消費とは何なのか、自分なりに考えた。

コト消費とは、「所有を目的とせず、商品から得られる経験を目的とした消費」を一般的には指す。この定義に当てはまると、美術館の展覧会はそもそもがコト消費だ。

ところで、モノ自体の所有が目的化した消費なんて存在しますかね?どんな製品でもサービスでも、商品の便益から得られる明るい未来が目的なわけでしょう。そう考えると、コト消費なんて特別なものでも何でもなく、消費って元々そういうものだと考えられるわけです。

じゃあ、なぜ今更ながらコト消費?おそらく、商品のコモディティ化が進んで、経験価値以外に差別化要素がなくなったからではなかろうか。コト部分の差別化が進み、おなじような商品に多様なコトが生み出された結果、あたかもコト消費の時代になったかのように錯覚しているのだ!と少々乱暴な論を考えた。

ということで、結論。コト消費とは、その言葉自体は特筆すべき消費スタイルを語っているわけではなく、当たり前といえば当たり前なので、そこについて一生懸命考えるのはムダである。そして、コト消費の時代という時代感は、消費者側のマインドではなく、企画者側のマインドを語っていると考えよう。

 

 

 

買うべきか、買わざるべきか、それが問題だ。

To buy, or not to buy that is the question. シェイクスピアの言葉ではない。ただ、彼が今の時代を生きていたら新しい企画を生み出すために、同じ言葉を言ったかもしれない。

新しい企画を立てるには、新しいインプットが必要なのは間違いない。新しい企画を立てることを名目に、どんどん新しい消費をしなくてはならないのがこの商売の因果ですけど、正直疲れるのです。特にテック系ガジェット。グーグルホーム、アマゾンエコー、ZOZO SUITやら、日々新しいガジェットが登場して、体験しておかないとなと思って、値段も大したことないので、買おうとするのだけれども、やはり買わずにモジモジしてしまう。この心理を自己分析すると、買わない(買えない)理由は自己嫌悪感ではないかと思う。ほとんど使わない(使えない)ものが家に転がっていて、視界の隅に入ってくるたびに感じる自己嫌悪感が予想されて買えないのだ。特にガジェット系のものは、どう捨てていいのかわからないので、グッバイするのを、先延ばしに先延ばしにしてしまうので、自己嫌悪が家にどんどん蓄積していくのだ。上に書いたようなガジェットは、新しいカテゴリの商品なので、サブスクリプションモデルも用意しててくれるといいのにと思う、今日この頃…

 

キリン「生茶」のお茶ミュージアム「お茶のいろは by Namacha」

キリン生茶のやっているミュージアムに行ってみた。

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「お茶のいろは by Namacha」オープン|2017年|ニュースリリース|キリン

 

まず始めに、同じ茶葉から淹れた2種のお茶をいただく。最初に、相対的な比較ができるのはわかりやすい。スタッフより「どちらがお好きですか?」とアンケートをとられた。(たぶんここでは「甘味のあるお茶が好き」が正解なんだろうけど、私は苦味と答えました。暑いときは苦いものが美味しいから、さ…仕方なかった…)

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二階はお茶の製法などの展示になっている。でもせっかくなら、実際に作業をやってみられるなど、工程を体感できるようにしたほうがよかった。「アニメーションだけなら、ウェブで見ればいいのでは…」リアルな場にわざわざ来ているのだから、お茶を揉むとどうなるのか、などを体験したかった…

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最後は日本茶インストラクターに淹れ方のレクチャーをしてもらう。やはり人に説明してもらうのが一番わかりやすいし、面白い。

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甘味のあるお茶、苦味のあるお茶のそれぞれに最適なお菓子も出してもらえる。ナルホド、食べ合わせも重要だと感心したが、なんとこれはここでは食べられない。お土産として持って帰るのである。お客さんを回転させるためにはやむを得なかったのだろうけど、ちょっと寂しい…(´-`).。oO

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とはいえ、お茶の違いも再認識し、(私は中学の家庭科で習ったのを覚えていたが、同行者は初耳らしく感心していた)美味しいお土産も貰えて、800円(入場料)。「日本茶インストラクターなんて資格があるのね〜」などという小ネタも仕入れられ、なかなか良かった体験かと思う。生茶も、単なるお茶から、淹れ方の違うお茶という意味のあるものにもしっかりなった。(が、今後買うか?と聞かれたら「そうでもない…」のがマーケティングの難しさ)

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ディスカウントストアの謎肉

よく行く肉丼屋(ステーキやローストビーフのどんぶりの店。肉が食べたいけど、さっと帰りたいなという気分のときに丁度いい。)があるのだが、一杯1000円くらいで食べられる。そこに載っている肉が結構な量で、スーパーで買ったら600円くらいしてしまいそうな量なのだ。さらに、そこに店の家賃、スタッフの人件費、光熱費などもかかっている。ということは、肉の原価はもっとずっと安いはず…はて、これは果たして本当に牛肉なのか??と、安すぎて心配になる。

 

…と思っていたが、さらに上には上がいた。

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もうこれは謎肉といっても過言ではないのでは。。。

サードウェーブ系男子とクラフトマンシップ男の共通点

CONTEXTという雑誌を見た。

 

タグラインは「Living With A Story」。モノのカタログとしての雑誌は、今日日ウケない。(よく聞く、「きょうび」ってこんな漢字なのか…!) ので、ストーリーを売る、ということなのだろう。そのあたりは、ほぼ日とも銀座のロフトとも同じ。モノだけではなく、その由来やまつわる話に興味をもってもらって買ってもらう。この雑誌はなかでも、男性版ていねいな暮らしともいえる、クラフトマンシップ的なものを扱っている。

 

が、ヒップスターやサードウェーブ系男子が笑いのネタとなるように、クラフトマンシップもある種の笑いのネタとなる。

p.4 発刊にあたり

「これは男の雑誌である。/男は生き方を持っている。(中略)/男は道具を使う。/男は道具を大事にする。/そして男は、永遠に子どもだ。(後略)」

 

で、巻頭特集が、「男と斧」である。

斧って・・・。

 

 

30代前半の私が打ちのめされた若者の価値観

20代前半の子達に話を聞いていて、驚いたこと。

 

その1

若者「洋服は旅行に行く前に買います」

私「なんで? やっぱり服でリゾート気分を演出するの?」

若者「だって、旅行先で写真撮るじゃないですか〜インスタにアップしたときに同じ服ばかりだったら恥ずかしいですもん」

私「…!」

 

その2

私「買い物っていつ行くの?」

若者「遊びに行ったついでに店があれば、何か買うこともありますけど…そもそも『買い物に行く』っていう文化はありません。」

私「…!!」

 

その3

私「服を買いたくなるときってどんなとき?」

若者「そうですねー、服無いなーって時ですかね。」

私「どういう時が無い時なの?」

若者「んー。もうこの服、みんなの前で2、3回着たかなって時ですね。会社の人に同じ服を着てるの2、3回見られたら、限界キテるって思います。」

私「…!!!」

 

びっくりの3HITコンボでした。

都市の居場所3 井のいち

クラフトフェアのひとつだと思うのだが、石神井のほうで開かれた「井のいち」に行ってきた。

 

新緑の石神井公園は気持ちいい。緑が眩しく、木漏れ日が心地よい…

「こんな緑豊かな場が、家近(イエチカ)にあったら毎朝散歩しちゃうな~」と鼻歌交じりに木立の中を歩いていくと…

「!」

 

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突然、林の中に、人の群れ…

「これが世に聞く"おしゃピク"か…(注:おしゃれピクニックの意)」

メディアで騒がれてるだけなのかと思っていたが、実際、こんなに"おしゃピク"人口がいるとは…。石神井でこれなのだから、代々木公園や世田谷ならもっと多いのかもしれない。

 

会場手前から既に圧倒されたが、会場内に入って…

「!」

 

「こんなに麦わら帽子被ってる画が撮れるとは…」

驚くほど集まってる人のテイストが揃っている。クウネル系とでもいうのだろうか…

麦わら帽子率が異様に高い。

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「クラフト」「ていねいな暮らし」にピンと来た人のコミュニティができていた。

社会学的にいうと、コミュニティではなく、アソシエーションと呼ぶのかもしれないが)

 

さらに、これは子育て中の人の「息抜きの場」ともなっていたのかもしれない。毎日、家事と育児との現実に追われる中で「ちょっと理想の暮らし」を垣間見れる瞬間になっていたのではないだろうか。こういう時間が、そこかしこにあれば、子育て中の人もちょっと救われる気がする。(という私は子育てをしたことがない。)

 

ところで、

ここでは「井のいち文庫」というブックシェアが行われていた。ブックシェアはゆるいコミュニティをつくる良い仕掛けだと思う。本の趣味でどんな人が街にいるのかも把握できる。そして思いがけない出合いをつくる。

「いいね!」

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