ゲンロンカフェ「大山顕のすべてーー『立体交差』刊行記念&『スマホの写真論』単行本化カウントダウン」メモ その2
表題の講演会のメモ その2。
◆展示の演出について
911メモリアルミュージアムはポートレートが展示されている。対象そのものを見せるのではなく、それを見ている人を見せるという演出。また、建物跡を穴で表現し、ミュージアム自体を地下に配置。記念碑を置いているわけでもない。
Museum | National September 11 Memorial & Museum
記念碑を置くというよりも、体験で感じさせている。土木は敷地と接続し、土地を引き受けるが、建築は敷地と縁を切る。911のミュージアムは土木的で体験的。建築(記念碑)ではない。
侵華日軍第731部隊罪証陳列館、九・一八歴史博物館は、テーマパークかのような演出の巧みさがある。
侵華日軍第七三一部隊罪証陳列館 クチコミガイド【フォートラベル】|Site of Former Japanese Gern Corpe.No.731|哈爾濱
2019年 沈阳“九一八”历史博物馆へ行く前に!見どころをチェック - トリップアドバイザー
一方、あさま山荘事件は全く歴史的保存の動きがない。速水氏は毎年現場に行っている。行かないとわからないリアルがある。
ジブリミュージアムは、テーマパーク批判か?あるいは、究極のテーマパークか?順路もなければ、キャラクターもいない。スタッフは案内・説明もしない。ただ、ジブリの世界観である勤勉さを体現して、掃除をする姿などを見せている。
四日市公害と環境未来館では、公害にあった方の声が聴ける。公害の被害にあった方も、工場夜景は美しいと思った、という。
2年前、都市鑑賞論トークのとき大山さんが「10年撮り続けてやっと見えるものがある」という話をしていたけど、今晩のゲンロンカフェでもそのスタンスをあらためて強調していた。ここは大事な点だと思う。
— 内海慶一 (@pictist) May 23, 2019
最近、「布置」という考え方を知った。布置とは、コンセプトありきで始めるのではなく、やった結果、意味が見えてくるということ。大山氏の活動も布置的であり、それが現代的な在り方なのかと思う。
ところで、ゲンロンカフェのTwitterでダイジェストが公開されていたが、見事に自分のメモと一切かすっていなかったというオチ。我ながら、主要部分をこうまで華麗にすり抜けられるとは…と感心。
【ダイジェスト公開!】「約束された神回」でおなじみの大山イベント。その魅力はダイジェストに収まりきれません!絶好調な4人の対話をお見逃しなく!→ 大山顕×石川初×速水健朗×東浩紀「大山顕のすべて」 #ゲンロン190523 https://t.co/MVHIKE5Jd2 @sohsai @hajimebs @gotanda6 @hazuma pic.twitter.com/LGTVpNj20Q
— ゲンロンカフェ (@genroncafe) May 24, 2019
togetterも貼っておこう。